emotion: 2005年11月アーカイブ

Engadget Japaneseより

アップルのJobs聖下、100ドルPCにOS Xの提供を申し出>断られる
生産開始に向けて着々と進んでいる$100PC計画に対して、寛大なること海の如きJobs聖下がOS Xの“無償”提供を申し出られました。が、オープンソースではないためあっさり断られたとのこと。

この記事をよんで思い出すのはitunesを無料で提供したAppleの戦略。itunesは便利ですごくいいソフト。その出来は言うまでもない。でも残念ながら、そのソースコードはopenではない。だから勝手にitunesを解析して改良することはいけないことなのだ。それが何を意味するかというと、ある日突然itunesが有料になっても僕らは何もできないししてはいけないということ。そういった"たぐい"の問題があるために、教育用のプラットフォームをオープンソースではない物に依存するということはすごく怖いことである。とくに$100PCにとっては。


そもそも教材なのにソースを読んで学ぶことが出来ないブラックボックスだったり、改良ひとつするにもライセンス違反を心配しなければならないようなものが採用されるわけはないのですが、はなから絶対に懐が痛まないと分かったうえでの懐の広さの演出はさすが聖下です。

最後のくだり、一瞬なんでこんな嫌みな言い方をこの記事はしているのかなと思った。しかし、そもそもOSの歴史にはUNIXがライセンス問題から教育機関で使いにくくなり、LINUXがGNUによって開発されてたという過去がある。GNUが"GNU is not unix"と自らを命名し"GPL( General Public License)"という仕組みをつくった理由をJobsが忘れているはずがない。なのになぜjobsは、FreeBSDをオープンソースではない商用OSにわざわざ改造したOS X を$100 PCに無償提供する言ったのか?と考え直して納得。

一見いい話でもふたを開けるとそこは大人の世界。

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